第5話 音名 (1)



(1) 幹音
(2) 派生音
(3) 異名同音
(4) 音高表示
(5) 変化記号の使用法


 音には、音の高さ( pitch )によって固有の名称がつけられています。
これを音名 pitch names  英)といいます。 これらの音の絶対的なpitchを定める為、
世界的にA3(C3=MC)=440Hz の標準音高( standard pitch  英)を採用しています。
演奏会などでは、演奏効果を高める目的で440Hz以上ののpitchにすることがあります。
これを演奏会用高度( concert pitch  英) といいます。



(1)幹音 natunal tone  英

譜面上、等の変化記号によって変化されていない音と、
(左から、シャープ・フラット・ダブルシャープ・ダブルフラット)
(ナチュラル)のついた音をnatural tone(本位音・自然音・幹音)といいます。
この、幹音のみで構成される音階を、自然音階 natunal scare  英) といいます。

*ちなみには、調号及び臨時記号(後述)の効力を全て解除し、幹音に戻します。

これら5つの変化記号は、楽曲の途中である音の高さを一時的に変化させる効力があります。
これらの記号のことを臨時記号といいます。

sharp  英) ・・・・・幹音を半音上げる

flat  英) ・・・・・幹音を半音下げる

double sharp  英) ・・・・・幹音を半音2個分上げる

double flat  英) ・・・・・幹音を半音2個分下げる


そして、曲全体に音の変化を与える記号を、調号 といいます。
下図のF durの譜面の始め(音部記号の隣)にある♭の記号、これが調号です。
調号ではダブルシャープやダブルフラットが使われることは殆どなく、
主に#・♭、そしての3種が使われます。


自然音階と人為音階



<各国の幹音名>



ドイツ C(ツェー) D(デー) E(エー) F(エフ) G(ゲー) A(アー) H(ハー) C(ツェー)
日本
イタリア Do Re Mi Fa Sol La Si Do
フランス Do(Ut) Re Mi Fa Sol La Si Do(Ut)
アメリカ
イギリス



(2)派生音

幹音に、以外の変化記号が付けられた音を言います。


sharp  英(嬰記号)が付いた音名>
(幹音を半音高くします。)



ドイツ Cis(チス) Dis(ディス) Eis(エイス) Fis(フィス) Gis(ギス) Ais(アイス) His(ヒス) Cis(チス)
日本 嬰ハ 嬰二 嬰ホ 嬰へ 嬰ト 嬰イ 嬰ロ 嬰ハ
イタリア Do
diesis
Re
diesis
Mi
diesis
Fa
diesis
Sol
diesis
La
diesis
Si
diesis
Do
diesis
フランス Do(Ut)
diese
Re
diese
Mi
diese
Fa
diese
Sol
diese
La
diese
Si
diese
Do(Ut)
diese
アメリカ
イギリス

sharp

sharp

sharp

sharp

sharp

sharp

sharp

sharp

diesis  伊 diese  仏は、#の意味。


double sharp  英(重嬰記号)が付いた音名>
(幹音を半音2個分高くします。)



ドイツ Cisis
(チスィス)
Disis Eisis Fisis Gisis Aisis Hisis Cisis
日本 重嬰ハ 重嬰二 重嬰ホ 重嬰へ 重嬰ト 重嬰イ 重嬰ロ 重嬰ハ
イタリア Do doppio
diesis
Re doppio
diesis
Mi doppio
diesis
Fa doppio
diesis
Sol doppio
diesis
La doppio
diesis
Si doppio
diesis
Do doppio
diesis
フランス Do(Ut) double
diese
Re double
diese
Mi double
diese
Fa double
diese
Sol double
diese
La double
diese
Si double
diese
Do(Ut) double
diese
アメリカ
イギリス
C double
sharp
D double
sharp
E double
sharp
F double
sharp
G double
sharp
A double
sharp
B double
sharp
C double
sharp


flat  英(変記号)が付いた音名>
(幹音を半音低くします。)



ドイツ Ces(ツェス) Des(デス) Es(エス) Fes(フェス) Ges(ゲス) As(アス) B(ベー) Ces(ツェス)
日本 変ハ 変二 変ホ 変へ 変ト 変イ 変ロ 変ハ
イタリア Do
bemolle
Re
bemolle
Mi
bemolle
Fa
bemolle
Sol
bemolle
La
bemolle
Si
bemolle
Do
bemolle
フランス Do(Ut)
bemole
Re
bemole
Mi
bemole
Fa
bemole
Sol
bemole
La
bemole
Si
bemole
Do(Ut)
bemole
アメリカ
イギリス

flat

flat

flat

flat

flat

flat

flat

flat

bemolle  伊 bemole  仏は、♭の意味。


double flat  英(重変記号)が付いた音名>
(幹音を半音2個分低くします。)



ドイツ Ceses
(ツェセス)
Deses Eses Feses Geses Ases Heses Ceses
日本 重変ハ 重変二 重変ホ 重変へ 重変ト 重変イ 重変ロ 重変ハ
イタリア Do doppio
bemolle
Re doppio
bemolle
Mi doppio
bemolle
Fa doppio
bemolle
Sol doppio
bemolle
La doppio
bemolle
Si doppio
bemolle
Do doppio
bemolle
フランス Do(Ut) double
bemole
Re double
bemole
Mi double
bemole
Fa double
bemole
Sol double
bemole
La double
bemole
Si double
bemole
Do(Ut) double
bemole
アメリカ
イギリス
C double
flat
D double
flat
E double
flat
F double
flat
G double
flat
A double
flat
B double
flat
C double
flat




(3) enharmonic (異名同音)

これまでに述べた幹音と派生音は、 同じ高さの音を異なった音名で考えなおすことができます。
このような関係をenharmonicといいます。


エンハーモニック




上記の各音は、
平均律では同音として同音として扱われますが、
純正律ではそれぞれの音は少しづつ違っており、
完全な同音にはなりません。
よってenharmonicは、
平均律にのみ通用する考え方です。





(4) octave (音高表示)

音の長さは、次のような記法で区分けしています。


音高表示


この講座では、ドイツ語音名に、イタリア・フランスのオクターブ番号を用いて説明していきます。
(中央のC=C3)



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